2020.01.25 Saturday 16:03

ヴィーガンフレグランスキャンドル「LO」のご紹介です。

 

2020年最初の新月の日に、

イギリスのヴィーガンフレグランスキャンドル

LOをようやくご紹介することができました。

 

LOと書いて「ロー」と読みます。

商品ページにも書いてあるのですが、

ここでもLOのことをお話しさせてくださいね。

 

LOのキャンドルにはヴィーガンの方にも安心してお使い頂けるよう、

動物性脂肪や蜜蝋を使っておりません。

100%ナチュラルな、遺伝子組み換えでない植物由来の蝋を使用しています。

オーガニックのエッセンシャルオイル、アブソリュート精油などを使い、

精油は通常よりも高濃度の天然樹液が抽出できる製法で蒸留しています。

それを蝋に混ぜることで、より香り高いキャンドルを作りが実現しました。

 

 

 

LOはファウンダーの一人でもあるTracy Longworthというイギリス人女性の、
ごく個人的な記憶の断片を香りで表現しています。
全部で9種類ある香りは、Tracyにとって最も大切な記憶。
思い、時間、香りが心の片隅に映し出す風景です。

 

例えばこの「gertrude」という香りは、

現在のナチュラルなイングリッシュガーデンの源流を手掛けた

19世紀末の園芸家ガートルード・ジキルの庭を家族で散歩した思い出がベースになっています。

 

 

 

「子供の頃に行ったガートルードの庭の香りを再現するのは、

なかなか大変な作業だったけど楽しめたわ」とTracyは笑顔で話してくれました。

 

その名を冠した薔薇「ガートルード・ジギル」は、
何百種類もの薔薇を自宅の庭で育てるTracyのいちばんお気に入り。
クラシックな美しいピンクで、オールドローズらしい甘美な香りに、
瑞々しいスペアミントとブラックカラント、
ほどよくスパイシーなピンクペッパーがアクセントとなっています。

 

パッケージには主に使った精油しか記されていませんが、

実は20種類以上の香りを少しずつ調合しているのだとか。

だから火を灯すと薔薇とミントの香りに混ざって、

名前も知らないような草花たちのフレッシュな香りがふわふわと漂ってきます。
それはまるで5月のイングリッシュガーデンを散歩しているかのよう。

 

 

 

Tracyはイギリス中部の緑豊かな街ノッティンガムに暮らす建築家です。

以前はロンドンの大手建築事務所で大企業のプロジェクトをたくさん担ってきました。

その後独立して、自分のエゴのためではない、利用者のためのデザインをモットーに、

企業や個人向け建築の設計を手掛けています。

 

建築家として忙しくしているTracyがキャンドルを作り始めたきっかけは、

最愛のお父様の死でした。

子供の頃から一緒にガーデニングを楽しみ、

庭の草花でエッセンシャルオイルやフレグランスを作ったり、

ちょっとした小道具を手作りしたりと、

日常のささやかな、そしてとても大切な思い出は尽きません。
その悲しみと喪失を乗り越えるために、
自宅のキッチンでキャンドルを作り始めたそうです。

 

 

 

お父様が他界したのちは、

何かしら素敵なものを生み出して忙しくしていたかったと、

Tracyは教えてくれました。

平日は建築の仕事に集中して、

週末は失意のなか、ひたすら香りをあわせて、少しずつ前に進む。

その行き来が、幸せな場所にいる気持ちを呼び起こしてくれたと言います。

 

これはTracyの自宅から見える風景です。

キャンドル作りはこの美しい自然の中で思考を巡らせ手を動かし、

18年の歳月をかけてゆっくりと学びを得ていったそうです。

そしてそれこそがLOのものづくりの芯となる香りの記憶を辿る道でもありました。

 

 

 

私にLOのことを教えてくれたのは私と夫の25年来の友人でもあり、

もうひとりのLOのファウンダーでロンドン在住のクリエイティブディレクターAlan Aboudでした。

 

Alanは大学の卒業後すぐに手掛けた仕事がデザイナーのPaul Smith氏の目に留まり、

以降途切れることなくPaul Smith のグラフィックデザインと

クリエイティブディレクションを手掛けてきました。

 

いまから2年ほど前、

趣味で続けていたキャンドル作りを何か別の形にしたいと思っていたTracyは、

共通の知人を通じてAlanを紹介されたそうです。

もともとキャンドルが好きだったAlanは、

打ち合わせを重ねるごとにTracyの真摯なものつくりに共鳴して、

ふたりでLOをたちあげることとなったそうです。

 

 

 

私がロンドンに行くといつも自宅に招いてくれる紳士なAlan。

実はやはり2年ほど前に「キャンドルの仕事してるんだよね」と話してくれました。

穏やかなAlanが珍しく熱く語っていたのですが、

英語もたいして喋れなく、時差ボケで、暖炉の炎は温かく、ウトウトし始めた私は、

「へー」とか「ふうん」とか「素敵だねー」みたいな気の抜けた返事をしていました。

帰国してから夫には「なんかAlanキャンドルの仕事してるんだって」ぐらいの報告で。

 

 

 

その1年後ロンドンに行った私をまた自宅に招いてくれたAlan。

そして再び私に「キャンドルの仕事してるんだよね」と話し始めました。

空腹だった私は「あー、去年もそんな話ししたねー」と、

Alanが用意してくれたディナーに気もそぞろ。

今度はキャンドルのパッケージデザインの画像を見せてくれて

「どう思う?」と聞いてきました。

「これはね、ある女性の記憶をコラージュするということがコンセプトなんだ。

パッケージの紙はリサイクルペーパーで、

器のガラスも蓋もリサイクルマテリアルを使ってるんだよ。

もちろん蝋も香りも全てオーガニック。

サスティナブルなことはすごく大事にしたいと思ってるんだ。どう思う?好き?」

と畳み掛けるように語るAlan。

「うん、好き。素敵。」と全く英語力のない私の答え。

そのうちAlanの子供がお腹が減ったと騒ぎ出して、その話は立ち消えに。

 

 

 

そして去年の5月、久しぶりに東京に来たAlanとのディナーの席で、

「キャンドルの仕事してるんだよね」と言うAlanにデジャブを感じつつ、

「あー、去年もその話ししたよね」と返事をしたら、

「作って持ってきたから。9種類。」と、

おもむろにテーブルの上に箱を並べ始めたのです。

「何度もトモコに言ったよね、キャンドルの仕事してるって。

友達と僕がたちあげたブランドなんだよ。」と満面の笑顔。

私はどこかの企業の依頼でパッケージデザインをした仕事だとずっと思い込んでいたのです。

「でね、これ日本でどうにかならないかな。ふたりに手伝ってもらいたいんだけど。」

と、言われポカンとする私と夫。

 

これが始まりだったんです。

そこから11月のプレビューに向けて、そしてその後の販売に向けて、

全く異なるフィールドのお仕事に戸惑う私たちを、

たくさんの友人たち、プレス・バイヤー関係の皆さまが、

とても親身に温かく助けて下さいました。

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

本当にありがとうございます。

 

LOはようやく始まったばかり。

まだまだ勉強することがいっぱいですが、

TracyとAlanが大切にしてきた想いを、

少しずつでも皆さまに知って頂ければと思います。

これから、どうぞよろしくお願いします!

 


 
CALENDAR
NEW ENTRY
ARCHIVES
CATEGORY
PROFILE
LINK
SEARCH
OTHER

(c) 2012 Alice Daisy Rose.