2020.04.18 Saturday 03:55

TOWAVASE新作のご紹介と旅の備忘録を少し

 

TOWAVASEの新作は「John Leavers」と名付けられた、

リバーレースがふんだんに使われた贅沢なジャケット。

 

フランスの高級レースとして有名なリバーレースですが、

起源を辿るとイギリスの産業革命の1813年に

John Levers(ジョン・リバー)が発明したレース織機で作り始められたそうです。

 

 

 

世界史で勉強したことを薄っすら思い出して調べたのですが、

それまで職人の手作りだったレースはこのリバーレース機の導入で飛躍的に発展し、

多くの富を得た当時のイギリス政府は、

レース産業を独占するためにリバーレース機の輸出を禁止していました。

その後ラッダイト運動という産業革命によって貧富の差に困窮する労働者が

機械を破壊する暴動(のちにこれが労働環境改善の法律の礎となります)から逃れるために、

リバーレース機と数人の技術者がドーバー海峡を渡って、

オートクチュールやプレタポルテと共にレース産業がフランスで発展していきました。

現存するリバーレース機は当時のものをメンテナンスしながら使っていることから、

アンティークのような雰囲気を醸しだす繊細なレースが今も生産されています。

 

 

 

TOWAVASEの「John Leavers」は、

前後の身頃にはリバーレースが大胆にあしらわれ、

襟の可憐なレース、肩にキュッとギャザーが寄った袖など、

産業革命当時のヴィクトリアンスタイルを思わせるシルエット。

コンパクトなサイズ感ですが、襟元のボタンを外して、

ノースリーブのワンピース、オーバーオールやデニムとあわせれば、

コーディネートをとびきり優雅に仕上げてくれそうです。

 

それにしても当時の技術者たちがリバーレース機を守ってくれなかったら、

美しいレースが生産できなかったかもしれないんですね。

勇気をありがとう!と彼らに伝えたいです。

 

ところで写真で見る限りリバーレース機は相当大型なので、

恐らく解体して手分けして密輸したのだと思うのです。

記述にもイギリスからドーバー海峡を渡った港町Calais(カレー)で

機械の組み立てをしたとあります。

なので今でもCalaisはレース産業が盛んなのだそうですが、

このCalaisという港町の名前、私にとってすごく懐かしいのです。

 

 

 

30年ほど前、住んでいたロンドンからパリに行くには飛行機か、

バスとフェリーで一晩かけて行くしか方法がなく、

当然バスのほうが格安(確か学割で25ポンドぐらい?)だったので何度か利用しました。

深夜ロンドンのヴィクトリア駅からバスに乗り込みドーバー港へ、

フェリーで明け方にカレー港へ、

そこからバスで3時間ほどでパリ郊外のターミナル駅へ、

地下鉄に乗ってようやくホテルがある早朝のオペラ座界隈に到着。

同じ頃にこの過酷なバスツアーを経験した方もいらっしゃるのでは?

当時不味いものしかなく、もっさりしたロンドン暮らしの私は、

パリのカフェのカフェ・オ・レとクロワッサンの朝食に、

お洒落すぎる、美味しすぎると涙したものです。

画像は3年前にパリに行ったときのもの。

やっぱ洒落てるなー。

 

 

 

あ、話をレースに戻すと、John Leaversがリバーレース機を発明する前は、

ボビンネットと言われるチュールレースの機械が

イギリス北部のNottingham(ノッティンガム)で発明され、

レース産業はノッティンガムで発展し、現在に受け継がれています。

 

ノッティンガムはヴィーガンフレグランスキャンドルLOのファウンダーTracyが暮らす街。

初めて会ったときに「友達が家業でレース工場をしていて」と、

画像のかわいいウールレースのストールをおみやげにくれたのです。

 

 

 

イギリスは外出禁止令がさらに3週間延長というニュースがありました。

キャンドル職人さん達も工場をお休みするなか、

Tracyは自宅のアトリエで試作を黙々としているようです。

「ノッテインガム行きたい」「東京行きたい」「会いたいねー」

とやりとりしている私たち。

事態が終息したら、絶対Tracyのアトリエとレースを巡る旅にノッテインガムへ行くつもりです。

 

 

 

もうひとつアップしたのは毎シーズン人気のパッチワーク風プリント

Sarasa」のシルクパンツ。

インド、日本、フランスの3国に共通する伝統的な更紗模様をイメージして、

デザイナーが手描きした植物柄をプリントしたものです。

上質なシルク羽二重をソフトに洗い込み、
自然乾燥させてさらに柔らかな表情に仕上げました。

 

 

 

今シーズンのTOWAVASEのテーマは南フランスのAntibes(アンティーブ)。

ニースとカンヌのあいだにある海沿いの街。

以前もブログに書いたのですが、

TOWAVASEデザイナーの山口さんは、南フランスが大好きで、

ただそこにいれるだけでとても幸せな気持ちになれると言います。

特に予定を決めず蚤の市を覗いたり、

マルシェで買ったキッシュやアーティチョークを海辺で食べたりだなんて、

最高に贅沢なヴァカンスですよね。

このパンツには山口さんが大好物だというアーティチョークも描かれています。

そんな旅の幸福感を表現したコレクション。

 

 


 

3年前の8月に訪れた初めてのアヴィニョン。

海辺ではなかったけれどローヌ川沿いの歴史ある美しい街でした。

 

 

 

みんな笑顔でたくさん食べて飲んでおしゃべりして。

そんな当たり前のことができない今、

あの明るい陽射しとおおらかな雰囲気が愛しくて。

 

iPhoneにためてる写真をスクロールしながら、

次はアヴィニョンからアンティーブへ行こう、

そこから小さな村をいくつか巡って南フランスを満喫しよう。

トゥレット・シュル・ルーのスミレ祭り気になり過ぎるなー、絶対行こう。

ニースからロンドンへ直行便あるし、

ロンドンに少し滞在してノッティンガムに行こう。

そんな妄想が膨らむ、膨らむ。笑。

 

世界中の不安な状況が1日でも早く終息しますように。

いまは自粛して祈るばかりです。

頑張りましょう!


 

 

 


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